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舞鶴という街は中央にそびえる五老岳とそれに関連する山脈が街を分断していて、大きく分けて西と東に分かれます。
東舞鶴は明治時代に舞鶴鎮守府が設置され、軍港として栄え、今では海上自衛隊の街になっています。街並みは京都と同じように、道路が碁盤の目のようになっていて、道路名もこれまた京都と同じく、南北の道路は三条、五条などと名付けられ、東西の道路は八島や敷島などかつての軍艦の名前が付けられています。
一方、西舞鶴は江戸時代、田辺藩の城下町として栄え、今でもその名残でしょうか、裁判所や法務局、税務署などの国の行政機関が多く設置されています。また、お寺などもたくさん残っていて、歴史を感じさせる街です。
西舞鶴の街並みは、土蔵などがまだ残っていてレトロな感じで、特に高野川周辺の倉庫群は私のお気に入りです。
【4月14日(木)】
初めて観たミュージカルは「レ・ミゼラブル」。ストーリーとそこに描かれる人間模様、そして数々の名曲で、すごい衝撃を受けましたが、近畿地方ではあまりミュージカルは上演されてなくて、それ以来観に行く機会はありませんでした。
関東に引っ越してからもなかなか機会はありませんでしたが、レ・ミゼラブルと同じ東宝系の回転木馬や日テレちゃん系のアニーなども観に行きました。しかし、レ・ミゼラブルの衝撃は大きく、それを超える感動はありませんでした。
今から16年前の1995年、東京の帝国劇場へ再び「レ・ミゼラブル」を観に行きました。やはりすばらしいものでしたが、ただ、出演者に有名どころの俳優を起用していたり、決して歌がうまいとは言えない人も出演していたので、そこが残念でした。
以前から気になっていたのですが、京都駅ビルに京都劇場があります。ここでは劇団四季の「オペラ座の怪人」を上演しているようです。東京に住んでいたころは、浜松町や新橋、大崎に四季劇場があって、ライオンキングやマンマミーアを上演していて、いつかは観に行きたいと思っていましたが、結局一度も行かず。
神戸に住んでいた頃も、あの宝塚歌劇を一度観に行きたいと思っていましたが、やはり行かずじまいでした。
ふとしたことから劇団四季のホームページを見ると、このオペラ座の怪人もそこから予約できるとのことで、引越しがないとわかってから速攻で予約しました。16年ぶりのミュージカルです。
ゆうは以前録画しておいた映画版のオペラ座の怪人を観て、予習も抜かりなくバッチリ準備完了です。
この日は、京都までは初めての高速バス利用です。いつも走っている道ですが、ひたすら前を向いて運転しているので、周りの景色をゆっくり見ることはできませんが、和知あたりの渓谷越えに見える集落とその周りに咲く満開のさくらが見事でした。
お昼前に京都駅着。時間があるので近くの渉成園に行ってみました。
渉成園受付前のしだれ桜。満開でした。受付すると、結構立派なパンフレットがもらえます。
傍花閣。ソメイヨシノは満開を少し過ぎた頃でした。都会の真ん中なのに、静寂です。
花びらが園内の川に流れる。この水は琵琶湖疏水からの水だそうです。大火に対する先人の知恵。
もう少しゆっくりしていたかったのですが、そろそろ時間なので京都劇場に向かいます。京都駅ビルにあり交通の便は抜群。
公演は16時過ぎに終わり、夕食にはまだ時間があるので、東本願寺をぶらり。お寺と京都タワーはよく似合います。
夕食は最近新聞で紹介されていたリド飲食街へ。京都育ちの私でも、ここの存在は全然知りませんでした。
小さな飲み屋街です。なんとなく怪しいこの雰囲気がなかなかいいものです。
で、オペラ座の怪人ですが、歌手の皆さんの歌がさすが劇団四季、うまいです。(あたりまえですが) 歌唱力抜群と書きたいところですが、歌唱「力」という「チカラ」を感じさせずに、自然に何オクターブもある曲を歌いきるところはさすがです。
レ・ミゼラブルでは集客を見込んででしょうか、ちょっと有名な元アイドル歌手や俳優上がりの人を起用し、聞いているこちらがヒヤヒヤするのと比べると、比較のしようもありません。
ただ、演奏がナマではなかったことは残念でした。これは、あの有名なテーマ曲がオルガンで始まるのでこういう劇場では無理なのかもしれませんが、歌手の方たちがあまりにもすばらしいので、是非、オーケストラもナマで演奏してほしいものです。(オルガンはシンセサイザーでいい)
あと、劇場の空調の音がちょっと気になりました。ミュージカルなのだから、せめてコンサートホールくらいの静寂がほしいものです。(そういえば東京の帝国劇場は地下鉄の音が聞こえてきましたが)
ついでに言うなら、オリジナルが英語で、それを日本語に翻訳しているので、メロディーと歌詞に無理があるというか不自然というところでしょうか。あちら製のミュージカルだから仕方ないのかも。
今度、レ・ミゼラブルを劇団四季がやってくれんかな。東京であろうが札幌であろうが、どこへでも観に行きます。いや、それより、本場ロンドンへでも行きましょうか。
それにしても、観劇後、頭の中をマスカレード(仮面舞踏会)の曲がぐるぐる回って離れません。誰か治して、このビョーキ。
【4月5日(火)】
今週もいい天気でした。4月5日(火)は全国的に高気圧に覆われ、舞鶴も快晴でした。オマケに、先週より空気が澄んでいます。月も新月を過ぎた直後で、これはもう星子さんに会いに行かなければなりません。で、またまた舞鶴の北、空山へ出かけました。
先週は北斗七星のボーデの銀河(M81)、葉巻銀河(M82)を見ましたので、今週も北斗七星付近を探検します。
オルゴール赤道儀「MusicBox EQ」にカメラをセットし、まずは北の空に輝く北斗七星から北極星を探し、赤道儀の極軸を合わせます。
北斗七星の柄の辺りにあるM51「子持ち銀河」とM101を探します。柄を伸ばした東の方にはうしかい座の「アルクトゥルス」が輝いています。
北斗七星の柄の先端のη星から右上にM51(子持ち銀河)がボヤーっと写っていました。よく見ると親銀河のうず、子銀河もわかります。
20:26、Canon EOS kiss X3、Canon EFS 55-250mm(135mm)、ISO 3200、f5.0、120秒露出、トリミング、赤道儀 MusicBox EQ
η星の左下にはM101(回転花火銀河)がぼんやりと見えます。
20:45、Canon EOS kiss X3、Canon EFS 55-250mm(131mm)、ISO 3200、f5.0、120秒露出、トリミング、赤道儀 MusicBox EQ
M101の拡大。なんとなく渦巻きもわかります。
20:49、Canon EOS kiss X3、Canon EFS 55-250mm(250mm)、ISO 3200、f5.0、120秒露出、トリミング、赤道儀 MusicBox EQ
更にひしゃく部分のβ星の右側にはM108、更にその右側にM97(ふくろう星雲)が見えます。ふくろう星雲のブルーの色が、なんともいえないくらい神秘的です。
20:59、Canon EOS kiss X3、Canon EFS 55-250mm(194mm)、ISO 3200、f5.0、165秒露出、トリミング、赤道儀 MusicBox EQ
これらの銀河は私たちの銀河系のはるかかなたで、とても肉眼で見えるものではなく、写真を撮って家に帰ってパソコンで見て、初めて写っているのがわかるくらいの小ささです。それに、カメラの普通のレンズで撮影していますので、本格的望遠鏡で撮影した写真と比べると、しょぼいものです。
西の空には山に沈むオリオン座、左端はおおいぬ座シリウス、右端はプレアデス星団(すばる)です。
21:18、Canon EOS kiss X3、Canon EFS 18-55mm(18mm)、ISO 3200、f3.5、61秒露出、トリミング、赤道儀 MusicBox EQ
そしてそのオリオン座の上に輝くふたご座。かに座のプレセペ星団が左上に見えます。右下がぎょしゃ座のカペラ。このあたりは天の川なので、星がぎっしりです。
21:15、Canon EOS kiss X3、Canon EFS 18-55mm(18mm)、ISO 3200、f3.5、92秒露出、トリミング、赤道儀 MusicBox EQ
このオルゴール赤道儀、やはりレンズの焦点距離が200mmを超えるとちょっとブレが目立ちます。
次回はおとめ座あたりの銀河を狙ってみたいものです。
舞鶴の冬の味覚はもちろん「カニ」ですが、春になると「いさざ」という小魚が地元の人の味覚になっているようです。
去年、舞鶴に越してきたとき、伊佐津川の橋の下にビニールシートで囲った場所で焚き火をしている人がいたので、「ここでもホームレスの人がいるのか、寒いやろな」、くらいにしか思っていませんでした。そのうちビニールシートは撤去され、「暖かくなったのでどっかへ移動したのかな」と思っていました。
春になり、いさざ漁が始まったとの話を聞きました。スーパーでも販売を始めていました。
いさざとはどんな魚かなと思い、舞鶴のかまぼこの嶋七さんのホームページをみると、去年ホームレスの住居だと思っていたところがなんといさざ漁の漁場になっているとのこと。また、そこで直接買えるとのことで、今日、春の味覚を求めて行ってきました。
値段を聞くと一合1,000円。一合とはあの一合枡に一杯の分量とのことです。値段は時価で、漁が多いときは安くなるそうです。
「一合くださ~い」と言うと、おじさんが生け簀からザルに移しかえてくれます。
家に帰り、さて、どのように食べようか。ポン酢で「踊り食い」がいいとの話があったので実践してみました。
ポン酢につけて踊り食い。はねているので箸でなかなかつかめません。かなり残酷。
買ったときに漁師さんから聞いた食べ方、玉子あえ。玉子のネバネバでいさざが器から飛び出さない。
残った分はおすましにしました。これがだしが効いていてなかなか絶品でした。
お値段はちょっと高いですが、季節ものとしてはお勧めです。
今週はずーっと天気が良かったので、夜な夜な星子さんに一人で会いに行きました。あまりの美しさにすっかりとりこになってしまいました。
【3月28日(月)】
先週の23日、未だかって見たことのない水星が「東方最大離角」だったということで、まだ見られるかもわからない、とあわてて五老岳山頂へ駆けつけました。
こんなきれいな夕日を見たのは久しぶりです。よく見ると山の稜線にはまだ雪が残っています。
で、お目当ての水星ですが、全く見えませんでした。計算上はこの写真のどこかに写っているはずなのですが、明るすぎて見えなかったのかもわかりません。
【3月31日(木)】
今日もいい天気。五老岳は舞鶴の「光害」の影響が強く、天体写真を撮ると空が白くなるので、舞鶴の北部、空山へ行きました。
まず、本格撮影の前にオルゴール赤道儀「MusicBox EQ」の性能を試してみましょう。この日は北極星がはっきり見たので、極軸をしっかりと合わせます。今までは焦点距離が50mmのレンズを短時間露出で撮影していましたが、望遠ズームレンズを250mmで使い、性能の限界以上で撮影してみました。
舞鶴市空山、Canon EOS kiss X3、Canon EFS 55-250mm(250mm)、ISO 6400、f5.6、60秒露出、トリミング無し、赤道儀無し
おなじみのオリオン座大星雲(M42)。上の写真は赤道儀無しで撮影したものです。地球の自転の影響で星が流れています。
この写真は同じ条件で、赤道儀を使ったものです。焦点距離250mmで撮影しているのに、星がぴたっと静止しています。これは、なかなか優れものです。
そろそろ、オリオン座には飽きてきましたので、春になって北の空に輝いている北斗七星の近くの「ボーデの銀河」(M81)と「葉巻銀河」(M82)にチャレンジです。肉眼では見えないので、カメラをその方向に向けて写してみました。
舞鶴市空山、20:30、Canon EOS kiss X3、Canon EFS 55-250mm(135mm)、ISO 6400、f5.0、90秒露出、トリミング無し、赤道儀 MusicBox EQ
このあたりは肉眼では見える星は無かったのですが、写真で撮るとこのように星がぎっしりと詰まっています。この写真の中央右寄りに銀河らしきものが写っています。
それの拡大です。たぶん上が「ボーデの銀河」(M81)、下が「葉巻銀河」(M82)だと思います。写真をクリックして拡大すると、下の銀河は葉巻のような形をしているのが、なんとなくわかると思います。どちらも1200万年前の光とはオドロキです。
舞鶴市空山、21:08、Canon EOS kiss X3、Canon EF 50mm、ISO 6400、f1.8、30秒露出、トリミング無し、赤道儀 MusicBox EQ
更に北斗七星のひしゃくの部分。肉眼では全く見えない小さな星で埋め尽くされています。ここにも銀河が写っているはずなのですが・・・星を結ぶ線は後から描いたものですが、左の薄い線は人工衛星の航跡です。
舞鶴市空山、21:13、Canon EOS kiss X3、Canon EF 50mm、ISO 6400、f1.8、30秒露出、トリミング無し、赤道儀 MusicBox EQ
これは北斗七星付近のどこかわからない場所。とにかくたくさんの星です。写真をクリックして拡大して見ると、まるで宇宙旅行をしてるみたいですよ。
これらの星は肉眼で見えず、撮ってみて初めてこんなに星があるのがわかった次第です。北斗七星付近は天の川ではないのにこんなにたくさんの星があるとは。夏の天の川が楽しみです。
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