レ・ミゼラブルをやっと完読
去年から長時間電車通勤が始まり、ただぼーっと過ごすのはもったいないので、ビクトル・ユゴーの「レ・ミゼラブル」を読み出しました。
実は今から20年以上も前、ミュージカル「レ・ミゼラブル」を見て感動し、ぜひ小説も読みたくなって第一部と二部を買っていたのですがそのまま放置状態でした。三部から五部はブックオフで中古を買ったのですが、発刊年が違いますがどれも新潮文庫版の佐藤朔氏の翻訳版なので表紙は異なりますが中身は多分同じでしょう。
それにしても長かった。それにユゴーさん、あっち飛びこっち飛びと話が道草するので時々退屈するのでなかなかページが進みません。第一部ではジャン・バル・ジャンに銀の燭台を渡した司教ミリエル氏の人柄を説明するのに90ページ近くも割いています。第二部でも出だしのワーテルローの戦い、これは一体この物語とどういう関係なんだと80ページ近くを読み進めると、結局マリウスの父とコゼットの宿屋の主人、テナルディエの関係が最後に分かります。
ミュージカルではこのあたり、完全に省略されているので、まあ、新鮮と言えば新鮮なのですが、ちょっと長すぎます。
印象に残っているところと言えば、コゼットを引き取ったジャン・バル・ジャンが夜、警部ジャベールに追われてセーヌ川にかかるオーステリッツ橋を渡る場面。フランス旅行に行ったときこの橋を何度も渡ったのでこの場面だけは鮮明に頭の中で描けました。
ただジャン・バル・ジャンがたどり着いた修道院、そんなとこあったのか?と疑問に思いましたが、どうやらそれは架空の修道院だそうです。
オーステリッツ橋。ジャン・バル・ジャンは渡ったのは夜だったのでこんな感じだったのでしょう。もっと暗いか。
オーステリッツ橋の橋標。朝は自転車通勤の人が行き交う。
オーステリッツ橋から見たノートルダム大聖堂。ジャンバルジャンにはこの光景は見えたのでしょうか?
ようやく読み終えたものの、一年以上もかかって読んだものですから一部二部の内容を忘れてしまいました。
そこで今度は図書館から福音館書店発行のレ・ミゼラブルを借りてきて読み出す始末です。
清水正和さんの訳ですが長い道草の部分がうまく省略されていて物語がテンポよく進んでいきます。
そしてこの本の表紙と背表紙の裏に当時のパリやフランスの地図が載っているので、土地勘が無いものにとって分かりやすくなっています。
そして何と言っても新潮文庫版と違うのは多分フランスで発刊された当時についていたであろう挿絵が福音館書店版にはついていることです。あのコゼットちゃんがもの悲しげにこちらを見ています。この福音館書店版、完読まであとどれくらいかかるのか。何度も図書館に延長の申し込みをしないといけなさそうです。
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