そもそもABC予想って何が問題なん?
先日のNHKの番組で京都大学の望月教授が、数学の難問、ABC予想を解明したと特集を組んでいました。
番組中、NHKが望月教授に対してABC予想について問い合わせをしたそうですが、望月教授からは
「専門家でも理解が難しいのに、ましてや素人相手に説明できる代物ではない」
とあっさり却下されていました。
それでも番組を見続けましたが、どうやらこの問題を解くには「宇宙際タイヒミュラー理論」なる理論が必要なようですが、そもそも宇宙際の「際」って何?から頭は番組にはついて行けず、なんか中途半端に終わってしまいました。
そんな時図書館をうろついていたら「宇宙と宇宙をつなぐ数学」という本を発見。早速読み始めました。
この本によると一番心に引っかかっていた「際」は国際の「際」と同じ意味。inter nationalを国際と訳すのと同様に、inter universeを宇宙際と訳すんだそう。なるほど、「際」にはそんな意味があったのですね。
で、肝心かなめのABC予想ですが、どうやら足し算と掛け算の問題らしい。そう、小学校で習うあの足し算と掛け算です。どうやらこれにも素数が絡んでいるようで、この問題を解決するために望月教授は足し算だけの宇宙(本では舞台と表現されていました)と掛け算だけの宇宙をつくり、それらをつなげる「通信」方法を考えたのだとか。それが「宇宙際タイヒミュラー理論」なんだとか。ちなみにこの「タイヒミュラー」とは人の名前で、この人が「タイヒミュラー理論」なるものを考えたそうです。その「タイヒミュラー理論」を発展させて、「宇宙際・・・」になったそう。
本自体は平易な言葉でリズムよく書かれていて、あっという間に読み進められるのですが、なんかキツネにつままれているみたいで、多分私の理解が間違っているとは思いますが、もしかしたら、電子工学や無線工学で用いられている単位dB(デシベル)なんかは、普通の数字だったら増幅度を表すので、増幅器を2段重ねにすると掛け算を用いて2倍しないといけないところを、足し算だけでトータルの増幅度が計算できる。これは対数を使うから足し算で済むわけです。
また、高周波電流の位相を考えるとき、オイラーの公式を使えば、本来は三角関数を使う複雑な位相計算が足し算だけでできてしまう。もしかしたら望月教授が考える宇宙とはそんな宇宙なんかなと想像を膨らませてしまいます。
しかし、よくわからないのがこの本にはそんな宇宙と宇宙をつなげる手段として「通信」のことが書かれていますが、どういうわけかこの通信に、不確定な部分やひずみがあるそうです。先のdBや位相計算ではそんなひずみなどは全くなく、きっちり一対一の答えが出るのに・・・ますます訳が分からなくなってきました。
一体、何が問題なの、誰か教えて!
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